カスタマーサクセスに欠かせない「ハイタッチ」「ロータッチ」を解説!

カスタマーサクセスに関連する用語で「ハイタッチ」「ロータッチ」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。ハイタッチという言葉自体はスポーツなどでよく用いられますが、当然ながらカスタマーサクセスにおいての意味合いは異なります。今回はこのようなハイタッチ、ロータッチの意味について解説していきます。

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カスタマーサクセスにおける「ハイタッチ」「ロータッチ」

カスタマーサクセスにおけるハイタッチとロータッチは、顧客との関係構築、サポートのアプローチにおける戦略・戦術を指します。こちらではハイタッチ、ロータッチのそれぞれの戦略・戦術の特徴について解説していきます。

ハイタッチとは

ハイタッチは簡単に表現するのであれば、顧客と1対1で多くの接点を持ち、密着度の高いアプローチをすることを意味します。具体的には会社として優先度の高い顧客に対し、例えば定例会議を設定するなど他の顧客よりも頻繁にコンタクトを取り、また固有の課題に対しての解決提案を行うなど個別性の高いアプローチを行うことで関係構築を目指していきます。

当然ながらこのような密着度・個別性の高いアプローチを全ての顧客に対してはできないため、多くの場合、エンタープライズと呼ばれる企業属性の顧客などに対し、ハイタッチの仕組みを構築していくことが一般的といえるでしょう。

ロータッチとは

一方、ロータッチは、顧客との接点を効率化するスタイルを意味します。顧客を多く集めてセミナー・イベント形式の接点をもつことや、自動化されたシステムやツールを利用して広範な顧客にサービスを提供することを指します。ロータッチのなかでもFAQ、チャットボットでの自動対応のように、テクノロジーを使うことでより広範囲に対して同時に対応する手法を「テックタッチ」と呼ぶこともあります。

このようにいかに人を介さずとも課題解決がなされる体制構築を実現するかがロータッチのポイントとなりますが、ChatGPTに代表されるような生成AIの技術が進む中、今後はこのような生成AIも絡めたロータッチの仕組み構築が実現できるかどうかが競争優位確立に繋がるといえるでしょう。

ハイタッチとロータッチの使い分け

しかしながら、カスタマーサクセスの戦略・戦術において、必ずしも上記のようにハイタッチ、ロータッチと完全に区切ってしまう必要はありません。例えば利用単価が高く、本来はハイタッチでのコミュニケーションを良しとすべき顧客であったとしても、多くの接点を望まない顧客もいます。また、逆にロータッチを基本とするものの、ある特定のシーンにおいてはハイタッチに近いコミュニケーションをとった方が良いケースなどもあります。

このようにハイタッチ、ロータッチと完全に区切るのではなく、プロダクトの特性、顧客のニーズや状況などに応じ、適切なコミュニケーションをとっていくことが重要であり、ハイタッチ、ロータッチをうまく組み合わせたアプローチが効果的なシーンもあるかと思います。顧客に一番近いカスタマーサクセスだからこそ、日々のコミュニケーションを通じ、それらの仕組みを構築していくことが、カスタマーサクセスという役割を担う上で大切なことの一つといえるでしょう。

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最後に

今回はカスタマーサクセスの業務で用いるハイタッチ、ロータッチのそれぞれの用語について解説しました。ハイタッチ、ロータッチの考え方はカスタマーサクセスの基本ではありますが、当然ながら、すべてのプロダクトにそのような考え方が当てはまる訳ではありません。顧客への価値発揮の最大化を実現するためにはどのような仕組みが良いのか、顧客の立場で物事を考え、体制構築を進めていくことが重要です。

この記事を書いた人

岩崎久剛

1984年兵庫県生。関西大学工学部を卒業後、受験支援事業を全国展開する大手教育事業会社にて総務人事など管理部門を経験し、2012年より人材業界に転身。大手総合人材会社にて求人広告、人材紹介など中途採用領域での法人営業を経験し、従業員数名規模のベンチャーから数10か国に展開するグローバル企業まで多様な業界、事業フェーズの企業の採用を支援。2016年よりハイキャリア領域の人材紹介事業立上げメンバーに参画し、関西ベンチャーを軸とした採用支援に従事。その後、ビズアクセル株式会社を起業。MBA(グロービス経営大学院)。

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