「周囲が優秀でついていけない」時はどうする？対処法や転職すべき場合の判断基準

職場で周囲の同僚と自分を比較して「まわりの人のほうが優秀」と感じてしまったことは誰にでもあるのではないでしょうか。自分の能力やキャリアに対して劣等感や不安が生まれ、自信を失ってしまうこともあります。このような状況に直面した際、転職したいという考えが頭をよぎることもあります。しかし、それが必ずしも最適であるのかは、ケースバイケースです。そこで、本記事では「周囲が優秀でついていけない時に転職をすべきか否か」について、ご紹介します。

周りが優秀でつらいのはどんな時？

「周りが優秀でついていけない」と感じる時は、人によってさまざまですが、どのような時にそうなるでしょうか。シーン別に分けてみたいと思います。

自分の仕事が終わらないとき

例えば、自分が１日２つのタスクをやっとの思いで終わらせている時に、周囲の人は４つのタスクを完了させて余裕な態度でいることが分かったとします。明らかに自分のほうが仕事が遅いことが歴然としているような時、「周りが優秀過ぎる」と感じてしまうことがあります。

また職場ごとに求められるスピード感が異なります。転職先の職場における適切な納期の設定や求められる業務のクオリティがこれまでの職場とズレがある場合、早期に自分の感覚を合わせる必要があります。

会議の話題についていけないとき

たとえば会議で何も発言できていない自分に対して、同僚は的確な意見を発信できているのを目の当たりにした時、自分をふがいなく感じてしまうことがあります。

職場によって求められる役割や振る舞い、コミュニケーションスタイルが異なります。まだ分からないことがあるうちは黙って社内のルールを学んでいたほうがいい場合もあれば、未熟であっても自分の意見を積極的に発信することが求められる場合もあります。社風に合わせた振る舞いをキャッチアップしていく必要があるでしょう。

周囲の人の経歴を聞いたとき

新しい職場で同僚と自己紹介をする際、それまで勤務してきた会社の名前や肩書、出身校などのプロフィールについて話す機会が多々あります。同僚が誰でも知っているような有名企業の出身であったり、高学歴であったり、前職では管理職をしていたりといったエピソードを聞き、相手の経歴に圧倒されてしまうことがあります。

しかし任されている役割や期待値が異なる同僚と自分を比較して落ち込んでいても、あまり意味はありません。視点を変えて同僚との関係構築に努めるようにしたほうがいいでしょう。

そもそも周りは本当に優秀なのか？

「周囲が優秀でついていけない」「自分と周りの能力の差を感じてつらい」と感じる方に、まず疑って頂きたいのが、「そもそも周りは本当に優秀であり、自分は優秀ではないのか？」という点です。

自分の実績や成功に対して、自分を過小評価し、他人の誤解によるものだと感じる心理状態を「インポスター症候群」と呼ぶことがあります。一般的には優秀・成功者と思われていても、プロ意識が強すぎる人や完璧主義な人が陥りやすい症状です。

仕事を通して感じた圧迫感や焦燥感などは主観的な解釈に過ぎない場合があります。もしかしたら、自分の努力や成果を過小評価していたり、他人の成功を過大評価しているだけかもしれません。

周りが優秀すぎてつらいと感じた時の対処法

仕事をしていて「周りが優秀すぎてつらい」と感じた時、どのように対処すべきなのでしょうか。とくに、気持ちが落ち込んでいる時や悩みで頭がいっぱいの時は、現状を改善する建設的なアイデアが浮かばないことも多いです。ここからは、周りが優秀すぎてつらいと感じた時の対処法をご紹介します。

自己評価の見直し

自分を正しく客観視するのは非常に困難なことです。「周りは優秀で、自分は劣っている」という自己評価が間違っている可能性があります。自己評価を見直すためには、自身の成長を定量的に測るのがおすすめです。

目標達成率やプロジェクトの成功度などを分析したり、具体的なデータを振り返りながら自己評価を行ってみましょう。具体的には、以下のようなポイントを押さえて自己評価してみることがおすすめです。

上記の各ポイントを見ながら自分の働きぶりや普段の様子を振り返ってみると、「思っていたよりも自分はきちんとできている」と感じる方も多いのではないでしょうか。自己評価が低かったり、周囲への評価を過剰評価してしまう方は、一旦自分を客観視し「本当に周囲が自分と比べて特別に優秀であるのか」を冷静に考えてみましょう。

スキルの強化

周りが優秀すぎてつらいと感じた時には、まずはスキルを高めていくことを意識してみましょう。周囲が優秀に感じる要因として、自分のスキル不足が考えられます。仕事におけるスキルが不足していると感じる場合は、積極的に研修やオンラインコースに参加してみましょう。自宅からでも参加できるコースも多く展開されているため、忙しい中でも継続しやすいのではないでしょうか。寝る前や早朝に、短時間でもいいのでスキルアップのために時間を充ててみてください。

メンターの活用

周りが優秀すぎてつらいと感じる時、「メンターの活用」がおすすめです。メンターとは「自分にとってお手本となる存在」のことであり、先輩や上司のほか自分の業界における経験者などが挙げられます。身近な人にメンターになってもらいたいのであれば、先輩や上司などに相談してみましょう。先輩や上司に日ごろの自分の働きぶりについて観察してもらったり、相談にのってもらい、助言や指導を受けることがおすすめです。

もし、「同僚には相談しにくい」と感じるなら、自分の業界や職種などの経験者・プロに相談しメンター役を担ってもらうのもいいでしょう。経験豊富なメンターとの関係を築くことで、キャリアの不安を解消し、有益な助言を得ることができます。最近では、メンターとのマッチングサービスも登場しているため、自分に合う人を探してみてはいかがでしょうか。

人脈（ネットワーク）を構築する

自分と同僚を比較した時に、「周囲が優秀でつらい」と感じるのであれば、人脈（ネットワーク）を広げてみるのもおすすめの方法です。優秀な同僚を羨むのではなく、自分が頼ることができる人脈の一つとすることができれば、業務上もメリットが大きいはずです。

また同じ会社の同僚だけではなく、外に人間関係を広げることも良い方法です。さまざまな業界の人々と交流を持つことで、自分が身を置いている業界にはない価値観や常識に触れることができます。視座が変わって気持ちが楽になったり、自己評価を高めることも期待できるでしょう。

それでもつらい場合には転職も検討

さまざまな対処法を試しても、自分が置かれている環境で自分が常に劣等感を感じる状況が解消されず、精神的なストレスが日常生活に影響を及ぼすようであれば、転職を考慮するのも一つの選択肢です。職場の環境は個人の成長や幸福感に大きく影響します。「自分に合わない」と感じる環境で働き続けることは、長期的に見て自身のキャリアや心身の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

転職を検討する際には、自分が求める条件を明確にすることが重要です。例えば、技術的なスキル向上を望むのか、ワークライフバランスを重視したいのか、あるいはよりサポートし合えるようなチーム環境を求めているのか、などの点に着目してみましょう。また、現在の職場で感じている不満が、新しい環境では解消されるのか、といった点も注目することが大切です。

関西ベンチャーに特化した転職エージェントとして転職支援実績を重ねてきましたビズアクセルでは、無料での転職相談を承っております。今すぐに転職をお考えでない段階でこれからのキャリアのご相談相手としてご活用頂くのも結構です。少しでもご興味をお持ち頂けるようであれば下記よりお気軽にお問合せください。

最後に

転職して周囲が優秀であることに圧倒されるということは、自分にとっての成長の機会でもあります。しかし、それが原因で過度のストレスを感じたり、仕事のパフォーマンスが低下するようであれば、転職を含めてさまざまな選択肢の検討をすることが必要となります。自身のキャリアを客観的に評価し、適切な対策を講じることで、どのような環境下でも成長し続けることができるかと思います。

今、「周囲が優秀でつらい」と感じている方は、これを期に転職も視野に入れて、自分の進みたい道を模索されてみてはいかがでしょうか。近年では社員研修を実施して社員のスキルアップに積極的に取り組む企業も多くなっています。危機感や焦燥感だけで自己を追い込むのではなく、様々なスキルを学ぶことで、伸ばしたいスキルや強みを知る機会にもなるでしょう。