革新的な技術やビジネスモデルで挑戦をするベンチャー企業への転職は多くの人にとって魅力的な選択肢にうつるでしょう。しかしながら、このような挑戦にリスクはつきものであり、転職の際にはベンチャー企業の生存率について理解することは重要です。本記事では、ベンチャー企業の生存率、倒産するベンチャー企業の特徴などについて解説します。
ベンチャーとは
「ベンチャー」「スタートアップ」という言葉に具体的な定義はありません。創業の浅い企業のことを指す場合もあれば、Webプロダクトなどを起点としたビジネスなどにより、まだ世の中にない新しい価値を生み出そうとする企業を指す場合などもあります。
将来的にIPO(新規株式上場)を目指すベンチャー企業は多くの場合、ベンチャーキャピタルなどより出資を受け、赤字を掘りながら急成長を目指す、「Jカーブ」と呼ばれる成長曲線を描きながら事業を推進される企業が多いです。
また、関西をはじめ地方では事業承継をきっかけに、事業を変革、ベンチャー企業へと変化を遂げることも珍しくありません。例えば関西では先代では繊維を扱う事業を展開していたものの、代替わりのタイミングで繊維とテクノロジーを絡めたIoT事業へと移行し、IPOを目指す企業などがあり、アトツギベンチャーと称するケースもあります。
ベンチャー企業はまだ世の中にない価値を生み出すべく挑戦をしていく形となるため、リスクが高い一方、成功すれば大きなリターンを得られる可能性があるというのも特徴といえるでしょう。
ベンチャー企業の生存率は?つぶれる会社の特徴とは
このようなベンチャー企業は魅力的に感じる一方、生存率は多くの人々にとって気になるポイントです。そもそも一般的に創業後の生存率はどのくらいなのか、まずはベンチャー・個人事業主を問わず、企業全般の創業後の生存率を記載します(中小企業白書より引用)。
5年生存率:81.7%
10年生存率:72%
20年生存率:55%
これまで「起業はうまくいかない」「起業はリスクが高い」と言われることが多かったのですが、行政を中心にした創業支援体制が確立し、フリーランス・個人事業主という働き方が以前よりも当たり前に受け入れられる社会となり、創業後、早々に事業が立ち行かなくなるというケースは少なくなりました。
しかしながら、既存のビジネスではなく、まだ世の中にない新たなプロダクト・サービスによって事業を展開するベンチャーとなると、生存率は大きく変わります。これは「提供するプロダクトやサービスに価値を感じて貰えるかどうか」という段階からスタートすることになるためです。以下にベンチャー企業の生存率について記載いたします。
5年生存率:15%
10年生存率:6.3%
20年生存率:0.3%
上記の通り、生存率が決して高くないことは未知なる挑戦を志すベンチャー企業の宿命といえるでしょう。しかし、これらの数字は選択する市場によっても異なるため、すべてのベンチャー企業が同じリスクを抱えているわけではないということも認識しておくとよいでしょう。
倒産するベンチャー企業の特徴とは
ベンチャーとして起業し、未知なる挑戦を試みるもあえなく倒産してしまうということはあり得ます。本項では倒産してしまう、あるいは倒産に至りかねないベンチャー企業の特徴について解説します。
顧客ニーズとの乖離
ベンチャー企業が倒産する要因の一つとしては顧客ニーズと提供するプロダクト・サービスとの乖離により、市場で受け入れられないケースがあります。これは一概に市場調査を入念に行ったから必ず成功するという訳ではなく、調査段階では好意的でも、いざ金銭を支払うかとなると躊躇されてしまうケースも珍しくない他、逆に全く市場調査をしていなくとも結果的に受け入れられるといったケースもあります。
顧客ニーズに応えられるプロダクトかどうかを検証する過程をPoC、また市場にフィットすることをPMFと表現することが多いです。このような専門用語と併せて理解を頂けるとよいでしょう。
資金繰り
ベンチャーキャピタルや金融機関から適切な資金調達ができない場合、運転資金が不足し、経営が立ち行かなくなることがあります。ベンチャーが事業を仕掛ける際には、数か月、あるいは数年単位で赤字になることを覚悟して投資に踏み切るしかない瞬間もあります。そしてこのような勝負に出た際に事業が思ったように進捗せず、想定以上に資金が必要となり、資金調達に奔走するようなことも多いのがベンチャーであると理解しておくと良いでしょう。
競争の激化
一方で、注目の集まっている市場に参入する場合、競合企業が多く、激しい競争の中でシェアを獲得できずに倒産するケースがあります。例えば少し前に決済ビジネスが一気に盛り上がり、大手もベンチャーもこぞって参入していたことなどは記憶に新しいのではないでしょうか。この数年においては生成AI、ライドシェアなどの領域はベンチャーにとっては好機に映るかと思いますが、大企業が追随・圧倒していく可能性も高い領域といえるでしょう。
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ベンチャーへの転職はリスク?
倒産をはじめベンチャー企業への転職には当然ながらリスクが存在します。しかしながら、それ以上にベンチャー環境に身を置くからこそのメリットもあります。こちらではベンチャー企業で働くメリットについて解説していきます。
スキルアップの機会
ベンチャー企業は前提として急成長を目指しています。企業の成長曲線はそこで働く個人のキャリアにも紐づいていくため、会社の成長についていくためには必死で自分自身のスキルもアップデートし続けなければならないでしょう。このような変化の激しい環境に身を置くことは時には苦しいこともあるでしょう。しかしながら、大企業で数年かけて上がらなければならない階段を、ベンチャー企業では時には数か月で駆け上がることもできます。ベンチャー企業のスピード感についていくことができれば、自身の成長を非常に実感しやすい環境といえるかと思います。
ポジションの機会
ベンチャー、スタートアップ企業は従業員の少ない企業が多いため、経営者との距離が近い傾向があります。そのため、経営者の意思決定や判断する場面を間近で見て、経営者の思考や仕事のやり方を吸収しながら仕事に取り組めることは、ベンチャー、スタートアップ企業で働く大きなメリットの一つかと思います。経営者の側で経営感覚を養えることはもちろん、自分自身が経営幹部として、それらの意思決定に関与できる可能性があることもベンチャーで働く醍醐味でしょう。
また将来的に独立・起業を考えている方であれば、働きながら経営者になるために必要なスキルを身につけられる機会は多いかと思います。実際にベンチャー、スタートアップ企業で勤務した方が、その後に起業をするケースは珍しくありません。そして、ベンチャーで起こり得ることを熟知している分、創業期から良い形で組織づくりをしながら、会社経営をしている方も多いです。
影響力の大きさ
ベンチャー、スタートアップ企業というのは、大企業に比べて、社員一人一人の意思決定、仕事の成果がダイレクトに会社の業績に反映されるため、やりがいを感じやすい環境です。また組織にぶら下がることなく、主体的に働く社員が多いのも魅力です。
特に創業期の企業を自身の貢献で成長させ、事業を形にしていく経験は、かけがえのないものです。実際にベンチャーで勤務している方の中には、企業が上場を実現させ、大企業に名を連ねるまで成長した後、創業期の手触り感を再び感じたいと、ベンチャーの世界に返り咲く方も少なくはありません。そのような成長機会の中に身を置くことも、ベンチャー、スタートアップの世界に転職する大きなメリットの一つといえるでしょう。
ベンチャーへの転職には専門の転職エージェントを活用しよう
ベンチャー企業への転職を成功させるためには、ベンチャー企業専門の転職エージェントを活用することがおすすめです。以下に、その理由を解説します。
水面下で採用を進めるベンチャー企業の存在
もしベンチャー、スタートアップ企業への転職を検討するならば、PRに積極的な企業ばかりではないことも踏まえて臨むことが大切です。新しい市場に取り組むベンチャー、スタートアップ企業にとって大きな脅威の一つが、資本力のある大手企業の参入です。
資金力や人材など経営資源の足りないベンチャーが太刀打ちするのは至難の業といっても過言ではありません。認知度を上げることは企業の成長において重要なことではありますが、目立ちすぎることで「この市場は魅力的な市場だ」と、競合の参入を加速させてしまう可能性も高まります。
そのような脅威に注意を払っている経営者は、水面下で静かにシェア獲得を推し進めるような戦略をとっていることが多いです。そして、ある程度シェアを獲得できた段階、あるいは大型の資金調達などが実現され、一気に競合各社を引き離したいというタイミングで、ようやく大々的に露出していきます。
このようなベンチャー、スタートアップ企業は、自社の採用活動に関しても慎重です。例えば公に情報を露出する求人サイトではなく、転職エージェントやスカウトサービスを活用し、競合他社に動きが見えないよう、水面下で採用活動を進める企業も多いのです。そのため転職活動においては、ベンチャー、スタートアップ企業のマーケットに明るい転職エージェントとコミュニケーションをとりながら、網羅的に情報収集にあたるのが良いでしょう。
ベンチャー転職に強い転職エージェントを味方に
ベンチャー企業の多くが、知名度が低く、未だ目ぼしい実績が上がっていない状況で、優秀な人材の獲得に奔走しています。企業の知名度や過去の実績、求人の条件の良さといったことでは魅力を語りきれないのがベンチャー企業です。通り一遍の求人情報を紹介してくれるだけでなく、参入市場の魅力、ビジネスモデルの新奇性、経営者の描くビジョンや、経営者の魅力・熱意をきちんと言語化できる転職エージェントは稀有な存在です。
ベンチャー企業についての公開情報は上場企業に比べて非常に少なく、特に財務情報やビジネスモデルの実態が掴みづらいのが転職にあたりネックとなります。設立から間もないベンチャーの場合、HPなどWebサイトに十分な予算をかけることが難しく、最低限の情報のみ記載されているような企業も少なくありません。ベンチャー企業について常にアンテナを張り巡らし、情報網を持っているベンチャー専門の転職エージェントから情報を入手するのが最も効率的です。
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最後に
ベンチャー企業への転職は、多くの魅力とリスクが伴う選択です。ベンチャー企業の生存率は低いものの、適切な準備と情報収集を行うことで、そのリスクを最小限に抑えることができます。また、専門の転職エージェントを活用することで、自分に合ったベンチャー企業を見つける手助けを受けられるため、より安心して転職活動を進めることができます。
自分のキャリア目標や価値観を明確にし、リスクを理解した上でベンチャー企業への転職を検討することが大切です。成功を目指して挑戦することで、新しいキャリアの可能性を広げることができるでしょう。