転職エージェントとの面談でやってはいけないNG行為6選!

信頼できる転職エージェント(人材紹介会社)を味方につけることは、転職の成功への足がかりとなります。転職エージェントのサービスを受ける上で最初の接点となるのが、転職エージェントとの面談です。

ただし、転職エージェントとの面談をはじめとしたコミュニケーションにおいていくつかやってはいけないNG行為があります。意図しないNG行為により、転職エージェントとの信頼関係が損なわれてしまうと転職の成功可否にも影響することが少なくありません。本記事では転職エージェントとの面談ではどのような行動がNGとなるのか詳しく解説していきます。

目次

転職エージェントとの面談で絶対にやらないほうがいい行為6選

転職エージェントとの面談では、どのようなNG行為があるのでしょうか。ここからは転職エージェントとの面談で絶対にやってはいけない行為について詳しく解説します。

約束の日時を守らない

転職エージェントとの面談で絶対にやってはいけない行為として、まず挙げられるのが約束の日時を守らないことです。約束の日時とは、面談時間に遅刻する・ドタキャンによる欠席する、提出期限までに必要書類を送らない、などが挙げられます。 

現職の業務都合上、やむを得ず、あらかじめ決定した日時を守ることが難しい場合もあるかと思いますが、そういった場合は事前に連絡をいれるか、当日急に対応が難しくなる可能性がある旨を示唆しておく、必要書類は未完であっても早い段階で担当者に提出しておくのが基本的なビジネスマナーです。転職エージェントに対してそれができないということであれば、その後の応募先企業との面接や提出物があった場合も約束の日時を守らないのではないかと疑われてしまうでしょう。

面談での質問内容に嘘をつく

転職エージェントとの面談で経歴やスキルなどを質問された時、嘘をつくのは当然ですがNG行為です。この嘘をつくという行為は、意図的に嘘をつくようなつもりはなくても、話を盛ることも含みます。担当者は求職者本人の話を前提に、マッチする企業・求人を探して紹介するのが仕事ですが、面談の段階で嘘があると、見当違いな求人の紹介になってしまう可能性があります。転職エージェント側の立場としては紹介先企業に対する責任もあるため、面談で明らかに不審な点や矛盾がある場合には、求職者へ企業を紹介することにリスクを覚えることとなります。

もし嘘をついたつもりがないのに何か転職エージェント側と認識がズレていることがあれば「誤解を生む言い方をしてしまったかもしれませんが、実際は○○です」と素直に訂正し、信頼関係を構築するようにしましょう。

また、そもそも経歴やスキル・資格の有無で嘘をついて入社しようとすることは経歴詐称であり、内容によっては懲戒解雇のリスクもあります。さらに、経歴詐称で内定を得ても、入社してからスキルや知識不足で周囲から違和感を持たれて信用を損ね、結果的には自分を追い詰めることとなります。納得できる転職のためには、面談で話す内容は事実のみとし、誠実に対応することが大切です。

面談時に悪態をつく

転職エージェントとの面談で高圧的な態度をとったり、アドバイスを拒絶したり、エージェントの面談時と企業面接時とで態度を変えたりするといったようなことはお勧めしません。なぜなら転職エージェントからは「転職支援をできたとしても転職先企業でトラブルを起こしてしまうのでは?」という懸念をもたれてしまうからです。

もちろん転職希望者の方にそのような態度をとらせる要因として、担当する転職エージェント側の態度が悪い、専門性が十分にないが故にうまく自身のキャリアを理解して貰えない、などということはあるでしょう。その場合でも「態度で示す」というやり方では前述のようなリスクに繋がりかねないので、不満に思うことをちゃんと言葉で伝え、建設的に解決を求めるほうがよいでしょう。

企業へ求職者の方を紹介をする際に、転職エージェントから推薦文を提出したり、人柄・熱意についてのコメントをよせることがあります。また面接では伝わりきらなかった候補者の長所・強みを転職エージェントが企業側に補足で伝えることもあります。企業側も面接では見られない候補者の一面に関心をよせるケースが多いので、面談時の人物印象がポジティブに伝わっているほうが良い結果につながります。転職エージェントの先には自分が希望する転職先企業があると思って、良い態度を心がけましょう。

転職エージェントのサービス範囲を逸脱する過剰な要求をする

転職エージェントのサービス範囲を逸脱する過剰な要求は、転職エージェントとの面談において問題となる行為です。これは転職エージェントに限らずですが、その会社が提供しているサービス以上のことを求めるのはマナー違反であり、ビジネスパーソンとしての信頼を損なうこととなります。転職エージェントは転職希望者に対して親密さを感じさせるコミュニケーションをとることがありますが、それは信頼関係の構築のためにおこなっていることです。それを転職サポート以外のことを期待して転職エージェント担当者のプライベートな事柄を聞き出そうとしたり、業務外で担当者に会うことを要求することは避けるべき行為であり、場合によっては転職エージェントの利用そのものを断られることもあります。

また、転職エージェントに対して転職と全く関係のない話に脱線する、話が極端に長くなるのもNG行為です。転職エージェントは1日に何名もの求職者の方と面談を設定されていることが一般的です。転職エージェント側の事情にも配慮をしたコミュニケーションをとることで、常に相手に対する方への配慮を忘れない方として転職エージェントにも映ります。そのような前提の上、面談にのぞんで頂けると良いでしょう。

ネガティブな発言に終始する

転職エージェントとの面談の中で、これまでの職場で経験したことを思い出しているうちに不満や悪口が止まらなくなってしまう方が稀にいらっしゃいますが、転職エージェントの面談でネガティブな発言に終始することは好ましくありません。

理不尽な出来事やハラスメント、解決できないような職場の人間関係にご苦労されることはあるでしょう。そういう経験をきっかけに転職を検討される方は少なくありませんので、かいつまんで伝えることは問題ありませんが、ずっとネガティブな話ばかりを続けるのは得策ではありません。

もし転職エージェントにネガティブな事象を伝える際は「前職では〇〇な出来事があり、非常に不快な思いをしました。今後の仕事選びに関しては、類似の事象が起きないような職場を選ぼうと思っていますので、ご紹介の際には、その企業のカルチャーや風土についても詳しく教えて頂けるとありがたいです」など、希望条件とあわせて冷静に伝えると良いでしょう。

必要な情報を開示しない

面談で必要とされる情報を開示しないのもNG行為です。転職エージェントが転職サポートにあたり必要としている情報は多岐にわたります。転職エージェントの立場からすれば求職者の事情を正しく理解して、転職サポートしたいという趣旨より、年収情報、ご経歴詳細、他の経路で活動している転職活動の状況など、かなり踏み込んだ内容の質問をされることがあります。しかしながら、もし必要な情報を開示せずにいると、自分の希望条件と合致した求人が紹介されづらくなりかねません。

もし転職エージェントに話した内容で応募先企業には開示したくないことがあれば、「キャリア相談のために開示したが、この情報は企業には伝えないでください」「この事柄については企業側にどう伝えるか相談したい」と担当者に依頼するのも有効です。転職の成功のためにはエージェントと信頼関係を築き、味方につけておくことが大切です。応募先企業側には伝えて転職エージェント側に共有していないことがあると、行き違いから不利益を被ることになりかねません。

転職エージェントとの面談でNG行為をするとどうなるのか

では仮に転職エージェントとの面談でNG行為をした場合、どのようなリスクがあるのかは気になるところでしょう。面談時のNG行為のリスクについて紹介します。

指摘されないことがある

転職エージェントによっては、NG行為を指摘し、改善するようにアドバイスされることもあるでしょう。しかしながら、ほとんどの転職エージェントで面談時間は限られており、まだ関係構築ができていない初回の面談の段階でNG行為を指摘をして転職希望者の心象を損ねるリスクをとるよりは、何も指摘されないケースも多々あります。NG行為を続けていては最終的な転職成功の妨げになるかもしれないので、「何も指摘されなかったので問題ない」と思わず、きちんと振り返りをするようにしましょう。

求人を紹介されにくくなる

転職エージェントとの面談でNG行為をすると、求人を紹介されにくくなります。前述の通り、紹介先企業に対する責任もあるため、転職エージェントとしてはNG行為をするような信頼関係を築くのが難しい候補者を企業へと紹介することをためらうのが本音です。もし企業との面接でも同じようなNGな行為をされると、転職エージェントは法人からのクレームを受けることになるためです。

転職エージェントは面談において「求人を紹介してもトラブルにならない方かどうか」をビジネスマナーなどを通して少なからず判断をしています。「求人はあるのに紹介されない」ということにならないためにもNG行為をしないように気をつけましょう。

転職エージェントをうまく活用するには

転職エージェントをうまく付き合っていくには、信頼できる転職エージェントを探し、面談で担当者との良い関係構築をするのが第一歩となります。自分に合った転職エージェントを見つけ、うまく付き合っていくためには、自分自身が転職エージェントに何を期待するかを明確にしておきましょう。例えば転職活動に慣れていない方であれば自己分析や経歴の棚卸などサポートが充実している転職エージェントを、あるいはその業界特有の専門知識など共通言語で会話ができることなど、人によりどのような転職エージェントが理想かは異なるでしょう。

また、転職エージェントの質は実際に担当者と対話し、サポートを受けてみないとなかなか見極めは難しいため、転職活動の序盤では転職エージェントは1社に絞らず、2~3社ほど登録することをお薦めします。後は転職活動の進展具合により、自分にとって相性の良いパートナーになり得るのはどの転職エージェントか見極め、密にコミュニケーションをとっていくと良いでしょう。

最後に

今回は転職エージェントを利用するにあたって、知っておきたいのが面談でのNG行為をご紹介しました。無意識・故意に限らず、NG行為が目立つ求職者は転職エージェント側からも敬遠されてしまいます。求人を紹介してもらえなくなる、十分なサポートが受けられないなど、転職活動に悪影響が生じてしまうため、転職エージェントとの面談では転職の成功を見据えて関係構築すること大切です。転職エージェントの利用を検討している方は、ぜひ今回ご紹介した内容をヒントにしたうえで、自分の満足できる転職実現を目指してみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

岩崎久剛

1984年兵庫県生。関西大学工学部を卒業後、受験支援事業を全国展開する大手教育事業会社にて総務人事など管理部門を経験し、2012年より人材業界に転身。大手総合人材会社にて求人広告、人材紹介など中途採用領域での法人営業を経験し、従業員数名規模のベンチャーから数10か国に展開するグローバル企業まで多様な業界、事業フェーズの企業の採用を支援。2016年よりハイキャリア領域の人材紹介事業立上げメンバーに参画し、関西ベンチャーを軸とした採用支援に従事。その後、ビズアクセル株式会社を起業。MBA(グロービス経営大学院)。

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