転職すべき?「仕事についていけない」ときの対策を紹介!

「新しい仕事についていけない」「業務内容がきちんと理解できているのか分からない」など、新しい仕事に就いたものの、業務に関する不安を抱えている方はいらっしゃいませんか?新卒でも中途でも、また社内異動であっても新しい仕事に就くと、慣れるまではさまざまな不安や疑問が生じやすいものです。

そこで、本記事では、「仕事についていけない原因」から「長期的な視点でのキャリア計画」に至るまでの対応策を幅広くご紹介します。

目次

仕事についていけない原因を特定する

新しい仕事に就いてから間もないうちは、さまざまな悩みを抱えやすい時期です。特につらい悩みであるのが「仕事についていけない」という感覚ではないでしょうか。仕事についていけない原因は人それぞれであるため、原因の特定が必要です。まずは、仕事に就いていけない原因を特定するためのポイントについて見ていきましょう。

スキル不足・慣れ不足

「仕事についていけない」と感じたとき、まず多くの人が考えるのが「スキル不足」ですが、慣れが不足しているということもあります。関係者の名前や顧客名、自社サービスの知識など新しく覚えなくてはいけないことが最初はたくさんあります。またその会社独特の仕事のやり方があったり、業務フローや役割分担に慣れるまで時間がかかることはあります。

職場の環境に適応できていない

どのような職場でも環境にうまく適応することが求められます。しかし、新しく入社したばかりの会社ではそう簡単に適応できるとは限りません。コミュニケーションの問題や、作業内容の理解不足、チーム内の人間関係などがあるでしょう。とくに、新しい環境では、既存社員の中に馴染むのが難しく、孤立感を覚えることもあるでしょう。

なるべく、積極的にコミュニケーションを取る姿勢を見せつつ、周囲にサポートを仰ぐことも大切です。既存社員の意見や、社内のルール、考え方、方針などを尊重し、焦らず職場の風土に馴染んでいくことが大切です。

メンタルヘルスの状態が悪い

仕事についていけないと感じるとき、メンタルヘルスの問題が原因の一つになっていることも考えられます。過度なストレスや疲れなどが精神面に悪影響を及ぼし、仕事へのやる気や集中力を低下させる可能性があります。自分がどれほどのストレスを感じているのか、やる気が出ないのはなぜなのかを自己分析することは重要です。不安やうつ症状が見られるなら、専門医の相談を受けることも検討しましょう。

なお、精神面の安定を保つためにも、日々のリラックス法を見つけたり、趣味や運動を通じてストレスを発散させたりすることが重要です。

上司と合わない

新しい職場の上司や仕事上で関わりの多い同僚との相性や関係性が悪いというのも「仕事についていけない」と感じる原因になります。新しく入社・異動してきた人に仕事をどこまで教えて、どのように任せるかという方法に正解はなく、上司や指導役によって大きく異なります。

自分に合ったやり方・ペースで仕事を丁寧に教えてもらえたり、習熟度を気にしてもらえるケースは幸運なケースで、十分に仕事を教えてもらえないまま繁忙期に仕事を任され、フォローも十分に得られないなかで独学しつつ慣れていく、というシビアな形で仕事を覚える人も少なくありません。特に業務の習得速度には個人差がありますので、たまたま前任者や上司自身が優秀な人で、上司からの期待値が高すぎるということもあります。

自己評価に問題がある

仕事についていけないと感じたとき、自己評価を見直すことも重要です。以前の職場ではうまくできたことであっても、それは周囲のサポートがあってこそ実現できていたことかもしれません。新しい環境では自分が感じているよりも、十分にスキル・能力が発揮できていない可能性があります。また反対に、過少に自己評価していることで自信をなくしていることも考えられます。

仕事についていけない場合の対策方法

新しい仕事についていけないと悩んだとき、どのような対策がとることができるでしょうか。

研修プログラムの活用

もしスキル不足・知識不足で仕事についていけないと感じている場合には研修プログラムの活用がおすすめです。近年は、社内で整備した研修プログラムのほかにも、スキルアップを希望する個人に向けた民間の研修プログラムも充実しています。

研修を選ぶ際には、自身の現在のスキルレベルを把握したうえで、実務に合ったスキルセットを強化する研修を選びましょう。人それぞれ、必要な知識や技能は異なるため、今の自分に必要な知識・スキルを習得できる研修を選ぶことが重要です。

また、研修中は受け身で参加するのではなく、グループディスカッションでは自分の意見を発言する、実践的な演習では積極的にチャレンジする等、能動的な姿勢を持つことが、スキルアップへとつながります。

上司や同僚に相談する

新しい仕事についていけないと感じたら、周囲に助けを求める勇気を持ちましょう。自分一人で抱え込むことは心の負担になりますし、一人で悩んでも状況を改善できるケースは少ないものです。仕事がうまくいかないと感じたら、誰かに相談するのも選択肢の一つです。ただし、相談する相手とタイミングが重要です。基本的には「自分でできることはやった・自分で調べて手を尽くした」⇒「それらがうまくいかなかったので助言・助力を求める」という順番が大切です。

もし気軽に相談できる同僚がそばにいる場合には、深刻に悩む前に早めに打ち明けて、壁打ちの相手になってもらうこともおすすめです。まずは、「つまずいている部分がある」と感じている小さな悩みから打ち明けてみましょう。解答しやすい相談から、少しずつ深刻に悩んでいる部分の相談につなげていくことが重要です。上司や同僚とのコミュニケーション機会を増やしながら、相談しやすい関係性を築きやすくなるでしょう。

フィードバックを活用して期待値を調整する

仕事についていけないと感じるとき、自己評価と実態が乖離していることがあります。客観的な視点を持ちながら、自分の強みや改善点を明確にすることは、成長のための一歩です。自分自身のことを客観的に評価し、そのうえでどこを伸ばせばよいのか、どんなサポートが必要なのかを考察していきましょう。

引き継ぎや研修を受けた後には、上司や講師からフィードバックをもらう機会があるでしょう。フィードバックを積極的に活かすことで、学びをより自分に定着させやすくなります。ただし、フィードバックを受け入れるだけでなく、自分の行動に正しく反映させることが重要です。フィードバックの中に取り入れ、継続的に自己反省を行い、次の行動に生かしていくことで、よりスムーズにスキルアップしていけるでしょう。

プロのカウンセリングを利用する

職場内に相談先がない・それだけでは解決できないと判断される場合は、プロのカウンセリングを利用しましょう。カウンセラーは客観的な視点でアドバイスをしてくれますし、心の負担を軽減する方法も提案してくれます。

また、秘密保持を厳守してくれるため、情報漏洩の心配なく、仕事の悩みを安心して打ち明けることができます。ストレス対策や自己理解、対人関係など、悩んでいることがあれば、一度カウンセリングを利用してみましょう。

社外のコミュニティに入る

職場外でのコミュニティに入ることで、「仕事についていけない」といった悩みを解消できる場合があります。同じ悩みを持つ者同士で集まったり、同業者の集まりに参加することで、仕事上の悩みを持ち寄り、相談しあえる場を得られるでしょう。

特に自分と同じ専門のコミュニティに参加したり、業界イベントに足を運んだりすると、同じ立場の人々と出会えるだけでなく、知識や経験も共有できます。結果的に仕事についていけない悩みを解決するヒントを得られるかもしれません。

長期的・俯瞰的な視野で再検討する

仕事についていけないと感じるときには、目の前のことで頭がいっぱいで、過度に近視眼的になっていることが多々あります。そんな場合は大局的・長期的な視点で考えることが重要です。

例えば今大きな課題・ストレスに感じていることでも、やり過ごしているうちに時間が解決していた、ということはよくあります。現在の職務内容が本来の自分の価値観やスキルと合っている場合は特に、短期的に判断するのではなく、あえて問題を保留にしてみるというのも一つの対応策です。

仕事についていけないというのが本質的な課題ではないのに転職を繰り返してしまうと、キャリア形成において不利な状況に陥ってしまうこともあります。

解決が難しい場合は転職エージェントに相談を

「仕事がついていけない」というのが一過性の困難であればよいのですが、ハラスメントが横行しており環境に適応できない場合や、全く適性や将来性を感じない職務に割り当てられてしまった場合など、最終的に転職するしか解決策がないというケースもあります。

そんな場合はまずは転職エージェントに相談してみてください。転職エージェントは毎日色んなビジネスパーソンの悩み・離職の事情などをヒアリングしながら仕事を紹介します。転職エージェントからのキャリアアドバイスを受けて、転職を思いとどまり、現職を続けるという選択を取られる方も多くいらっしゃいます。

また視野を広げてみる目的でスカウトを受けられる転職サービスに登録してみるのもおすすめです。比較的よく知られているサービスとしては、「ビズリーチ」「リクルートダイレクトスカウト」「ミドルの転職」などのスカウトサービスが挙げられます。

最後に

「新しい仕事についていけない」「周囲に迷惑をかけてしまうから相談しにくい」など、転職や入社間もない時期は、何かと悩みやすい時期です。しかし、一人で抱えこんで悩み続けるのは得策ではありません。新しい仕事に少しでも早く慣れるためにも、周囲のサポートや、社外のコミュニティへの参加は必須です。

また、自分自身を見つめ直して、改めてスキルや知識の習得状況を客観的に分析したり、将来に向けたキャリアパスの計画を立てたりすることが大切です。今回ご紹介した内容を参考にしながら、仕事についていけない状況をどのように改善していくべきか、計画を立ててみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

岩崎久剛

1984年兵庫県生。関西大学工学部を卒業後、受験支援事業を全国展開する大手教育事業会社にて総務人事など管理部門を経験し、2012年より人材業界に転身。大手総合人材会社にて求人広告、人材紹介など中途採用領域での法人営業を経験し、従業員数名規模のベンチャーから数10か国に展開するグローバル企業まで多様な業界、事業フェーズの企業の採用を支援。2016年よりハイキャリア領域の人材紹介事業立上げメンバーに参画し、関西ベンチャーを軸とした採用支援に従事。その後、ビズアクセル株式会社を起業。MBA(グロービス経営大学院)。

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