CxOをはじめとしたエグゼクティブの転職を解説

CxOをはじめとしたエグゼクティブの転職が活況な昨今ではありますが、エグゼクティブの転職は一般的な転職とお作法が異なる部分もあります。今回はそのようなエグゼクティブの転職について解説をしていきます。

目次

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エグゼクティブとは

エグゼクティブは企業の経営者そのものであり、代表取締役、取締役、執行役員などの立場であることが多いですが、厳密な定義がある訳ではなく、エグゼクティブがどの役職を指すかは、企業によって異なります。代表取締役を除くエグゼクティブは各部門のマネジメントとして組織を統括すると同時に、企業の戦略や方向性を決定したり、その手段を選択したり実行したりする役割を担っています。

エグゼクティブは企業の命運を握る中核人材であり、その方があげる成果が企業経営がうまくいくかどうかに直結すると言えます。このような重責はある一方、やりがいを得られる魅力的な役割だと感じ、将来の目指すべきキャリアのひとつだと考えられる方も多いことと思います。

また、スタートアップなどで用いられることが多い、CxO(CEO、CTO、CFOなど)もエグゼクティブとしてカテゴライズされることが多いです。CxOに関しては以下の記事もご参考ください。

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エグゼクティブの転職市場は活況

1990年代の日本における転職はこれまで若手が中心で「35歳転職限界説」といった言葉が用られることもありました。しかしながら、2000年代以降はエグゼクティブの転職が徐々に浸透し、現在ではもはや珍しいものではないといえるでしょう。こちらではエグゼクティブの転職が一般的になってきた背景について解説します。

外資系企業の台頭

グローバル競争が進み、巨大な資本を有する外資系企業の参入などが相次ぐ中、日系企業の多くは競争優位の確立を急ぐ必要に迫られる事態にありました。当然ながらそのような状況下において、プロパー社員の成長を待っていられない中、競争優位を確立すべく事業や組織変革をけん引できるエグゼクティブが求められるようになってきました。

新たな技術の台頭

2つ目は新たな技術などの台頭です。AI技術の大衆化などに伴い、ビジネスの変化が激しい時代に突入している中、これまでの事業の延長線上での成長が見込みづらく、非連続な成長を余儀なくされる中、エグゼクティブの採用が進んできた背景もあります。例えばChat GPTのような新たな技術の台頭により、これまでのサービスが通用しなくなるリスクなどがその一例でしょう。企業を取り巻く環境は外部環境の大きな変化に晒されており、例えば自社の事業領域がこのような新たな技術などに置き換えられるリスクを鑑み、別の事業領域に踏み出す必要性などが発生します。そのような新規事業の旗振り役として社外よりエグゼクティブを迎え入れるというケースが多いです。

M&Aの台頭

3つ目はM&Aの台頭です。2000年代以降、大手企業だけではなく、中堅・中小企業においても成長戦略にM&Aを掲げることが珍しくなくなりました。しかしながら、M&Aが成立したら終わりではなく、むしろM&A締結後のフェーズでうまく事を運べなければ台無しに終わるリスクもあります。このようなM&Aの成否を分けるのが、M&A先のPMIを取り仕切る人材になります。

小規模なM&Aであれば親会社の人材を出向させる形で対処するケースが多いですが、それなりの事業規模のM&Aとなった場合にはある程度の経営経験のある方でないとPMIは進まないでしょう。このような際に外部よりエグゼクティブを迎え入れ、M&A締結から早期に事業シナジーを生み出していきたいというニーズは年々高まりを見せています。

ベンチャー、スタートアップ企業の台頭

4つ目はベンチャー、スタートアップ企業の台頭です。岸田総理は2022年に「スタートアップ創出元年」として、今後スタートアップ支援に国をあげて力を入れていく表明をされたのは記憶に新しいのではないでしょうか。ベンチャー、スタートアップ企業の台頭は1990年代後半のITバブルに端を発し、そしてベンチャー投資が積極的になった2010年代に入って一気に加速していきました。これにより、出世競争の上で上場会社の役員ポジションなどを勝ち取るキャリアだけではなく、自身が会社を上場にまで運び、経営の一角を務めるというキャリアが広がってきました。このようなキャリアを目指すべく、ベンチャー、スタートアップ企業のCxOとして大手企業から挑戦するエグゼクティブ転職が増えてきています。

エグゼクティブ転職の特徴

ここまでは転職市場においてどのようなシーンにてエグゼクティブの募集が増えてきているかについて解説いたしました。続いてエグゼクティブ転職の特徴についてご紹介します。

求人数が多い訳ではない

取締役、執行役員、CxOなどを担うエグゼクティブのポジションは企業でも数名です。そのためエグゼクティブの採用が以前よりは活況とはいうものの、マネージャークラスの求人などと比較すると圧倒的に少ないです。特に成長著しいスタートアップのCxO、年収数千万円の上場会社役員などの募集には応募が殺到する構図となるでしょう。そのような事情の中、エグゼクティブの転職活動は中長期的なことになるケースが多く、そのような視点で情報収集などを進めていくと良いでしょう。
 

水面下での募集となるケースが多い

転職サイトなどに情報を公開の上でエグゼクティブの採用をするケースがない訳ではありませんが、多くの場合、エグゼクティブの採用は戦略にも直結する内容にもなるため、競合他社情報を非公開の上、ヘッドハンティング会社、転職エージェントなどを活用して募集を進めるケースが多いです。CxOをはじめとしたエグゼクティブへのキャリアを踏んでいきたいとお考えの方は、エグゼクティブ領域の転職に長けた転職エージェントの方などと日頃より情報交換などをされる習慣があると良いかもしれません。

選考に時間を要することが多い

エグゼクティブの採用は会社に大きな影響を与えます。合わない方を採用してしまった場合、会社が混乱に陥り、経営危機を招いてしまうというリスクも孕んでいます。そのため、採用する企業側としてはかなり慎重に選考を進める流れになることが多く、時には会食などの場を通じてお互いの相性を図るといったシーンもあるでしょう。選考に臨む際には企業はそのような心理であることを理解の上で進めていくと良いでしょう。

エグゼクティブ転職で重要な転職エージェントとの付き合い方

エグゼクティブの転職には転職エージェントとの関係が欠かせないことを記載しましたが、転職エージェント選び、関係構築がうまくいかないと情報収集や選考で躓きかねません。ここでは、エグゼクティブの転職で重要となる転職エージェントとの付き合い方について解説します。

自分の強みは何なのかを明確にする

若手・中堅の転職と違い、エグゼクティブの転職は、多くの場合、入社後から早々にパフォーマンスを発揮することが期待されます。むしろプロパー社員を飛び越えて役職者として参画するにあたり、パフォーマンスが悪ければ居場所を失うというリスクも孕むのがエグゼクティブの転職です。エグゼクティブの転職はそのような前提にある中、自分がどのような課題を有する事業、組織において課題を発揮できるかを明確にしておくことは必須といえるでしょう。

何を得る転職にするのか明確にする

何を得る転職にしたいかを明確にしておくと良いでしょう。これは役職や報酬ではなく、例えば「事業再生の領域でプロ経営者として生きていきたい」「自分が旗振り役となり、会社をIPO(新規株式公開)させたい」などといった自分が成し得たいことを意味します。自分の希望に近い求人情報の獲得のためにも「自分に合う求人を紹介してください」という抽象度の高い要望ではなく、何を成し得る転職にしたいかを明確に転職エージェントに要望するようにしましょう。

付き合う転職エージェントの選定

付き合う転職エージェントを選ぶことは言うまでもなく、非常に重要です。この際に大切なことは、転職エージェントを絞り過ぎず、自身が目指す今後のキャリアに対してプラスになる可能性があると思える転職エージェントの方とは複数名と接点をもっておくことです。

万能な転職エージェントは存在するかもしれませんが極めて稀有でしょう。例えばエグゼクティブ転職を専門にしている転職エージェントの中でもPEファンドとのパイプを強みにしている転職エージェント、中小企業の経営者との関係性を強みにしている転職エージェントなどそれぞれ得意領域は微妙に異なります。

また、エグゼクティブ転職を専門にする転職エージェントが深く法人企業とお付き合いをしていこうと思った場合、物理的に10~30社程度が限度であり、それ以上無理に取引を広げて既存企業とのパイプが希薄になるリスクが発生します。エグゼクティブ転職に臨む際には、そのような事情を鑑み、パートナーとなり得る複数社と接点を持ち、情報を網羅的に集めるようにすると良いでしょう。

転職エージェントと定期的に情報交換を行う

エグゼクティブの求人は前述の通り、そこまで多い訳ではなく、1~2年で話がまとまることも珍しくありません。そのためエグゼクティブの転職に強い転職エージェントと定期的に情報交換を行うようにすると良いでしょう。情報交換は単に求人情報だけではなく、いま転職市場でどのようなスキル・経験が評価されるか等についてもキャッチアップしていくことが大切です。

転職市場の動向を踏まえ、現職でも市場価値をあげていく取り組みを積み重ねていくことが、競争率の高い募集の中においても白羽の矢が立つ人材へと押し上げてくれるでしょう。

複数の転職エージェントから同じ案件を提示された場合の対応

企業側がエグゼクティブの採用を進める際に複数の転職エージェント、ヘッドハンティング会社に依頼をかけることは多いです。そのような構図の中、複数の転職エージェントおり同じ求人情報を提示されることが稀にあります。このような場合、企業側と最もパイプが強いと思われる転職エージェントから選考を進めるのが良いでしょう。

尚、企業側のパイプは必ずしも大手の転職エージェントであるから強いとは限りません。企業のどの立場の方から求人の打診を受けたか、またどのような経営課題の中で今回の募集としているか等、求人情報を提示してくれた転職エージェントの中で最も情報量の多い転職エージェントを選択することが大切です。転職活動は言うまでもなく、情報戦線です。転職活動を有利に進めるためにもパートナーとなる転職エージェント選びは慎重に行うようにしていきましょう。

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最後に

今回はエグゼクティブの転職について解説しました。エグゼクティブの転職は若手・中堅の転職とお作法が異なる部分が多く、特に転職エージェントとの付き合い方が重要となります。いま現在、エグゼクティブとして活躍されている方、あるいは今後エグゼクティブとして経営の一角を担っていくキャリアを歩みたいとお考えの方はぜひ今回の記事をご参考ください。

この記事を書いた人

岩崎久剛

1984年兵庫県生。関西大学工学部を卒業後、受験支援事業を全国展開する大手教育事業会社にて総務人事など管理部門を経験し、2012年より人材業界に転身。大手総合人材会社にて求人広告、人材紹介など中途採用領域での法人営業を経験し、従業員数名規模のベンチャーから数10か国に展開するグローバル企業まで多様な業界、事業フェーズの企業の採用を支援。2016年よりハイキャリア領域の人材紹介事業立上げメンバーに参画し、関西ベンチャーを軸とした採用支援に従事。その後、ビズアクセル株式会社を起業。MBA(グロービス経営大学院)。

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