平均何カ月かかる?転職活動期間について

もし転職活動を始めたら、どのくらいの期間がかかるか疑問を感じている方は多いのではないでしょうか。転職活動の進め方や年齢によって、実際の所要期間は人によってさまざまです。とはいえ、転職を計画している方としては、おおよその平均は目安として把握しておきたいと考えるのは当然のことでしょう。

転職活動の期間はどのくらいかかるのが平均なのでしょうか?この記事では転職を考えている人に転職活動にかかる期間の実態と、効率的な進め方について詳しく解説します。

目次

転職活動の平均活動期間は

転職を検討し始めて転職完了するまでの平均転職活動期間は、4ヶ月から6ヶ月程度です。転職活動の期間は以下のような流れで転職準備を進めていきます。

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上記の通り、転職活動中は複数の工程があります。転職者はなるべく早く進めたいと思っていても、企業側の調整や対応を待つ期間も含まれるため、予想以上に転職活動が長くなることも少なくありません。転職活動には長い期間を要することを覚えておき、計画的に準備を進めていくことが大切です。

転職活動で長期化するのはどんなケース?

前項では、転職活動の平均期間は4ヶ月~6ヶ月程度として触れましたが、長期化してしまうケースもあります。具体的に、どのようなケースで転職活動が長期化してしまうのでしょうか。本項からは、転職活動で長期化してしまうケースについて詳しく解説していきます。

難易度の高い転職を希望する場合

異業界・異職種への転職や人気企業への転職など、難易度の高い転職を実現しようとする場合、どうしても書類選考や面接で不採用となるケースが続き、転職活動が長期化することがあります。たとえ時間がかかってもいいからその転職を実現させたいのか、時間をかければその転職が成功する可能性があるのか、その時の転職市場の状況と自己評価の適正さを冷静に見極める必要があります

やりたい仕事がない・転職の軸が決まっていない場合

やりたい仕事がないことや、そもそも転職における軸が決まっていない方は、転職活動が長期化しやすい傾向にあります。「現職を辞めたい事情はあるが、自分のやりたい仕事が分からない」「自分に適した仕事やキャリアプランが定まっていない」など、自己分析のステップに迷いがある場合、転職活動が長期化しがちです。

働きながら転職活動する場合

離職中の状態で転職活動をするのに比べ、働きながら転職活動する場合、転職活動は時間がかかりやすいものです。働きながらでは、転職活動に割ける時間が限られてしまい、期間が長引きやすくなります。しかしながら、先に退職をした上で転職活動をするのは意外とデメリットもあります。働きながら効率的に転職活動を進める方法に関しては、以下コラムも参考にしてみてください。

応募した企業の選考結果が遅い場合

応募した企業の選考結果が遅い場合、転職活動期間は長期化します。特に応募者が多い企業や、応募先企業が繁忙期である場合は、選考に期間がかかるケースが多いです。一般的に、応募から1週間から10日ほどで結果が届くことが多いですが、さまざまな事情により2週間前後かかることもあります。

年齢が要因の長期化

転職活動が長期化してしまう要因として、「年齢」というのも挙げられます。一般的な傾向として、20代の若年層向けは求人数が多く、短期間に複数の求人に対して同時に応募することができるケースが多い傾向にあります。

しかし、一方でミドル・シニア層は相対的に同時に応募可能な求人数が少なく、また企業側も採用に対しては一人の候補者あたりに時間をかけて慎重に進めていくことが多いです。そのため、1件の応募あたりにかかる所要期間が長くなる傾向があります。

転職活動期間を短縮するにはどうしたらいいか?

長期にわたり転職活動している場合、不採用の連絡が続いたり、受けたい求人がなくなってきたり、仕事との両立の疲れから活動が転職活動停滞してきたり、と悩む事態に陥りやすいものです。なるべく転職活動期間を短縮したいと考えている方が、上記のような状況を防止するためにはどうしたらいいのでしょうか。

自分の転職の軸・優先順位を決める

何を実現するために転職するか、希望条件のうちに妥協できる部分は何か、などいわゆる「転職の軸」が定まっていないと、転職活動が進まないことになるので、自己分析をして転職活動の指針を決めることが重要になります。

複数併願する

転職活動期間を短縮するための方法の一つが、同時に複数の求人をチェックすることです。1件応募して、その結果を待ち、不採用が判明してから次の応募先を探す、といった工程を繰り返していると、転職活動が長引きがちです。

一球入魂も大切ですが、複数を比較検討することで自分の優先順位が見えてきたり、新しい領域への興味が湧いてくることがあります。ただ、働きながら転職活動をする場合、同時に併願できる求人数に限りがあります。求人に応募する際には、現職の業務に支障が生じない件数に留めておくことがおすすめです。

スカウトサイトを活用して転職活動する

もし転職活動を長引かせたくない場合は、スカウトを受けられる転職サービスに登録してみるのもおすすめです。比較的よく知られているサービスとしては、「ビズリーチ」「リクルートダイレクトスカウト」「ミドルの転職」などのスカウトサービスが挙げられます。

スカウト型の転職サービスでは「企業側の要件にマッチした人材がスカウトされる」という仕組みがあるため、スカウトされた求人に興味が持てて応募した場合には、選考がスムーズに進むケースが多くなります。また自分で検索して応募するという方法とは違う観点からの提案を受けられることもなります。

スカウト型の転職サービスはこの数年で急激に市場が拡大し、2021年には前述のビズリーチを運営するビジョナル株式会社が東証マザーズ(現東証グロース市場)にも上場を果たしています。スカウト型の転職サービスに情報を登録しておくことで、経歴を見た転職エージェント、または企業の採用担当者より直接スカウトを受けることが可能です。どのような企業が自分のプロフィールの価値を評価してくれるのかという観点も含め、自分の経歴に合った求人情報をある程度網羅的に情報を集めることができます。

転職エージェントを活用により転職活動期間を短縮する

転職活動期間を短縮したい場合、転職エージェントを活用するのがベストです。転職エージェントは求人情報の紹介以外に、自己分析のサポートや応募する企業の選定のサポート、面接結果の確認など、転職活動が滞らないように各ステップを後押ししてくれる存在です。転職エージェントをうまく活用することで、無理なく転職期間を短縮することができるでしょう。とくに、働きながら転職活動をしていたいと考えている方にとって、転職エージェントは大きな味方となってくれるだけでなく、スムーズな転職にもつながりやすい傾向にあります。

転職エージェントは国内に数万社あり、職種や業界に特化した転職エージェント、あるいは経営層、マネジメント層に特化した転職エージェントなどそれぞれ特色があります。これまでの経験、自分が描きたいキャリアなどをふまえ、自分に合った転職エージェントをパートナーに選びましょう。

最後に

転職活動の期間は、個人差が大きく、短ければ良いというものでもありません。短いケースでは数週間から1か月程度で転職先が決まるのに対し、転職活動期間が長い方の中には年単位で期間を要することもあります。そのため、転職活動期間における平均は、あくまでも「目安」でしかありません。

しかしながら、だらだらと転職活動が長くなってしまう事態を避けるためにも、目安を把握したうえでおおよその転職スケジュールを立てることも大切です。ぜひ、今回解説した転職活動期間をふまえ、自分の転職活動期間をどれくらいに設定すべきか、いつまでに転職することを目標とすればいいのか、などを考えてみてください。

この記事を書いた人

岩崎久剛

1984年兵庫県生。関西大学工学部を卒業後、受験支援事業を全国展開する大手教育事業会社にて総務人事など管理部門を経験し、2012年より人材業界に転身。大手総合人材会社にて求人広告、人材紹介など中途採用領域での法人営業を経験し、従業員数名規模のベンチャーから数10か国に展開するグローバル企業まで多様な業界、事業フェーズの企業の採用を支援。2016年よりハイキャリア領域の人材紹介事業立上げメンバーに参画し、関西ベンチャーを軸とした採用支援に従事。その後、ビズアクセル株式会社を起業。MBA(グロービス経営大学院)。

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