デジタル化が進む中で需要の高まるWebディレクターの役割とは

2000年代に入り、Webの市場は急激に拡大していきました。そのようなWeb業界への転職を考える際にはWebディレクターを目指すのことも選択肢のひとつです。仕事を通して幅広い知識やスキルを習得できる他、Web制作を行う上でWebディレクターは非常に重要な役割を担う仕事です。

今回は、Webディレクターの魅力や仕事内容、転職してWebディレクターを目指す際にどのような準備をすべきかなどについて解説します。特にWebデザイナーなど他のWeb系職種と異なり、専門スキルが必要な職種でないため、未経験からのチャレンジ機会もあるのがWebディレクターです。このようなWebディレクターに向いている人の特徴や必要なスキルなども紹介しているので、WebディレクターをはじめWeb業界への転職を検討中の方は参考にしてみてください。

目次

Webディレクターが必要とされる企業

Webディレクターが必要とされる企業は大きく2分類され、一つはWeb制作会社になります。こちらは発注者より例えばHPやLPなどの制作依頼を受け、要望と汲み取り、形にしながら納期に間に合わせるように進行管理をしていくことが求められます。

企業によっては納品後にもWebディレクターが効果分析、検証の上、再度リニューアルをかけるなど継続的にフォローをしていくケースもありますが、多くの場合は納品までが役割であり、どちらかと言うと一つの案件を納品したら次々に新たな案件を仕掛かっていく働き方になります。その為、業界・予算などの異なる様々な条件の中で、如何にしてクライアントの要望に応えられるWebサイトを形に出来るかという引き出しは多くなるでしょう。

もう1つは事業会社でのWebディレクターです。事業会社の場合、例えば自社の商品・サービスを広げていくに際し、商品LPの制作→効果検証→結果を踏まえてのリニューアルなどPDCAを回しながら、主にCVRの向上などを中心としたマーケティグの投資対効果を良くしていくことなどが期待されます。

事業会社のWebディレクター場合には、Web制作会社のように案件を数多く担当していくスキルというよりは、自社のWebサイトなどに関してじっくり向き合っていくことが大切になります。このようにどのような企業に就業するかで、Webディレクターとして求められる期待や役割、身につくスキルは変わってきます。

Webディレクターの仕事内容とは

こちらではWebディレクターの仕事内容について紹介します。以下にてご紹介するWebディレクターの仕事内容を踏まえ、これまでの経験の中で活かせることがないかなど照らし合わせながらご覧になってください。

制作スケジュールの調整

Webディレクターの仕事で重要なのが、制作スケジュールの調整です。スケジュール自体は制作初期の段階で確定していますが、状況によっては変更が必要になることがあります。その際、Webディレクターはチーム内やクライアントの都合(Web制作会社の場合)をすりあわせて、制作スケジュールの調整を行います。

LP、コーポレートサイトなどのWeb制作にかぎらず、クリエイティブ関連の仕事には事業会社でもWeb制作会社でも必ず納期があります。しかしながら、Web制作を進める際には、何かしらで思い通りにスケジュールが進まず、何カ月も納期が遅れてしまうといったことが珍しくありません。このようにWeb制作が滞ってしまうと、商品やサービスが展開できず、大きな売上棄損に繋がってしまいかねません。

そのような最悪の事態を回避するためにも、Webディレクターの進行管理力が非常に重要です。経験豊富なWebディレクターの場合には、最初の段階でこのようなイレギュラーを見据える形でスケジュール設計を行い、決められた納期に間にうまく合わせる形でマネジメントをしています。

ワイヤーフレームの作成

「ワイヤーフレーム」とは、Webサイト制作における画面設計図のことです。Webサイトの細かなデザインはWebデザイナーの仕事ですが、その前段階であるワイヤーフレームの作成はWebディレクターが担当します。

コーディングなどを行う訳ではないので、高い専門性が必要な訳ではありませんが、Webサイトのデザインや方向性を決める仕事なので、UIUXやWebデザインの基礎的な知識は最低限理解しておく必要があります。

Web制作会社の場合、クライアントにはワイヤーフレーム作成の上、サイト構成の説明を行います。しかし、その際にWebデザイナーなど制作サイドとクライアントとの間で、思惑の違いが起こることがあります。前述した「制作スケジュールの調整」と同様に、関係者間で起こるこのような思惑の違いについて、摺合わせを行うこともWebディレクターの重要な役割です。

クオリティ・品質管理

制作物のクオリティや品質管理も、Webディレクターの重要な仕事です。Webサイトの記載内容などの他、ユーザー視点で見た際にユーザビリティに問題がないか、離脱しやすい箇所はないかなどを検証していくことが大切になります。

Webサイト制作のゴールは納品ではなく、あくまでそのWebサイトを通じてユーザーに対してどのようなUIUXを実現し、狙ったPV数、CVRなどに繋げられるか(LPの場合)にあります。納期管理や誤字脱字チェックなども勿論、重要ではありますが、最も重要な効果の指標に関しての仮説・検証などは忘れないようにしましょう。

制作後の効果分析・改善案の企画

事業会社のWebディレクター、あるいはWeb制作会社によってはWebディレクターの場合、Webサイト納品後の分析・検証まで携わります。必ずしも初回納品のWebサイトで狙い通りの効果が得られるとは限りません。時には狙い通りの効果が得られず、関係部署やクライアントから叱責を受けることもあるかもしれません。

このような立場にあるWebディレクターは責任も大きいですが、分析の上、改善施策を実行したことで成果が得られた場合には、その分大きな達成感ややりがいを感じることができるでしょう。このようにPDCAを回しながら成長実感を持てる働き方もWebディレクターならではの魅力といえるでしょう。

Webディレクターで活躍するために必要なスキル

Webディレクターは、他のクリエイティブ系職種の中でも、ECデザインやプログラミング(コーディング)などの専門スキルなどが求められないため、比較的未経験から挑戦がしやすい仕事です。以下ではWebディレクターで活かせるスキルなどについて解説をしていきます。

コミュニケーション能力

WebディレクターとしてのWeb制作を進めるにあたり、クライアントは勿論、社内スタッフ、あるいは組織によっては社外スタッフも含めた複数の関係者と意思疎通、情報共有をスムーズに行う必要があります。そのような多くの方の意向などを踏まえた上で案件を進めるために、Webディレクターには高いコミュニケーション能力が必要です。

特にWeb制作は感覚的な部分でのコミュニケーションが多くなるシーンもあります。抽象的な方針を具体化の上、Webデザイナーの方など具体的な制作を行うメンバーに伝え、関係者全体で齟齬がない形でWeb制作に繋げていくことが重要となります。このような関係各者でのそれぞれの意向を汲み取り、仕事を進めていくコミュニケーション力に自信のある方は活躍できる可能性が高いといえるでしょう。

リーダーシップ

チームの指揮や管理をするWebディレクターには、リーダーシップが求められます。また、Web制作の納品後の改善やトラブル解決を提起するソリューション力も、Webディレクターが人をどれだけ上手く動かせるかにかかっているといっても過言ではありません。

ただし、Webデザイナーやライターなどさまざまな専門職の方との連携が必要な中、Web制作に関する知識があまりないWebディレクターは、いうまでもなくなかなか信頼関係を築きにくいです。昨今ではインターネットでもWeb制作に関する情報も得やすい為、未経験からWebディレクターとして挑戦する場合には、事前に独学で自分なりに知識を得ながら転職活動に臨むと良いでしょう。

管理能力

Webディレクターはスケジュール調整だけでなく工数管理も行うため、広い視野をもって細かくスケジューリングをしていき、トラブルにも迅速に対応できる進行管理能力が必要です。

個別のトラブル事案、あるいは全体を俯瞰しての課題解決などの機会が多い中、視野を広くプロジェクトを管理し、関係各者の手綱をとっていくリーダーシップが必要になります。多くの方を巻き込み、このようなプロジェクト管理や課題解決をしてきた経験がある方はWebディレクターとして活躍できるシーンは多いにあるでしょう。

Webディレクターのキャリアパス

最後に、Webディレクターのキャリアパスを紹介します。勿論、DX化の推進などがうたわれる中で、今後Webに関する新たな働き方などの機会も出てくるかとは思いますが、下記で紹介する例を参考に自身の今後のキャリアプランの参考にしてみてください。

Webプロデューサー

Webディレクターのさらに上流工程に携われるWebプロデューサーが選択肢の一つとしてあげられます。WebプロデューサーはWebサイト制作などに係る全体設計などを企画立案していく仕事です(組織によってはWebコンサルタントという立ち位置で同じような役割を担うケースもあります)。

Web制作でのROIC(投資対効果)の試算、予算策定などから実行案までを考えていく視点が必要であり、良いWeb制作を行うという観点だけでなく、限られた投資予算の中でどのように効果を生み出していくかという観点も併せもっていくような働き方が求められます。

Webマーケター

WebディレクターからWebマーケターへ転職し、仕事の幅を広げる選択をする方も多いです。WebマーケターはWebマーケティングにより、売上を拡大できる仕組み、仕掛けを考える仕事です。WebディレクターとしてLPなどの分析に関与されていた方はその延長でGoogle Analyticsやヒートマップなどを活用したアクセス解析などを土台に、SEO、FacebookやYoutubeなどインターネット広告、その他Webを活用した集客~CVRまでの一連のマーケティング活動に関して手掛けるイメージになります。

業務範囲も広いですし、一人前のWebマーケターとして一朝一夕でははなかなかなれませんが、一連のマーケティング活動全体を理解した仕組み、仕掛けを考えるWebマーケターの仕事は企業の成長に非常に強く関与することもあり、大きなやりがいを感じることでしょう。

参考情報:マーケターへの転職を実現させるために知っておくべきポイント

Webディレクターとしてスキルアップ

Webディレクターとしてスキルアップできる環境に転職し、環境を変えることも選択肢のひとつです。例えばWeb制作会社でも上流工程のWebコンサルティングから手掛ける会社の場合では、ROIC(投資対効果)や納品後のアクセス解析などによる改善提案などまで求められるようなケースもあります。

また、事業会社では当然ながらWeb制作だけではなく、Webでの集客~CVRの効果検証の他、それらのデータを踏まえて商品企画など(メーカーの場合)をはじめとした他部門とのコミュニケーションを通じ、事業全体を俯瞰した視点での改善などを進めていくことなどが求められます。

Webディレクターは所属する会社、組織によって求められる役割などは大きく変わります。Webディレクターとしてキャリアを積み上げていきたいと考える場合には、転職などの際にはどのような組織なのかを意識したキャリア選択をしましょう。

フリーランス

実力のあるWebディレクターの中には、転職ではなく、培ってきたWebディレクション能力を活かしてフリーランスとして独立するケースもあります。これまでの実績次第では、大きく収入を上げることも期待できます。

しかしながら、会社員と違い、営業活動、経理処理などのWebディレクターとしての業務以外もすべて自分自身で行うことになります。Webディレクターとしての独立に限らずですが、新規での仕事も自ら取ってこなければならないことには苦労されるケースが多いです。独立を考える際には、会社員時代の人脈などを大切にしながら準備に臨まれると良いでしょう。

まとめ

Webディレクターは未経験でも素養があればチャレンジの機会もあり、Web業界への転職を目指す方におすすめの職業の一つです。また、Webディレクターとして経験を重ねた後にも幅広いキャリアパスが選択肢として持てるなどといった将来性も魅力だといえるでしょう。

DXの推進がうたわれる中、多くの企業がWebマーケティングなどを活用した営業活動の導入を進めています。そのような中で必要となるLPなどWebコンテンツ制作に、Webディレクターは欠かせないポジションであるため、転職市場においても今後まだまだ需要が高まっていくでしょう。現在Web業界への転職を考えている方のご参考になれば幸いです。

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